恋愛王子の落とし方
「何してんの?」

敬語使わないし、呼び捨てしてくるし、馴れ馴れしい!!

何よ、この人。

「ボール磨きよ」

「………なんでいつもしてんの?」

宮島くんは一瞬、目を見開いたが話し続けた。

「このボールには神様が宿ってるかもしれないじゃない?だから大切にしたいんだ」

そう言うと宮島くんがポロポロ泣き出した。

「えっ?どうしたの?大丈夫?」

「ごめん………。大丈夫だから」

そうは言うものの、なかなか涙は止まらない。

私はこのままじゃダメだと思い、宮島くんを家まで送っていくことにした。
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