恋愛王子の落とし方
「急にどうした?」

「気分?」

笑って見せた。

この空がいつまでもあり続けることはない。

でも、この瞬間もヒナタとの思い出の一ページに残しておきたい。

ヒナタは起き上がって、空に向かって叫び出した。

「俺、カナを離さないから。地球のどこにいても、また忘れられても俺はカナのこと一生守り続けるから。覚悟しろよ」

「うん………」

目頭がじんとした。

もう、忘れないからね。
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