恋愛王子の落とし方
やっと着いた頃には五時半になっていた。

もうそろそろ見回りをする先生がくる。

やばい、どうにかしないと。

そう思っているのに鍵がかかっていて入れない。

こうなったら。

俺は小学生の頃、バスケと空手を習っていた。

だから、これぐらいのドア壊せるはず。

職員室に行けばいいのかもしれない。

でも、先生に怒られるだけだし話が長い。

だったら、壊せばいい。

まあ、ダメなんだけど仕方ない。

気合いを入れ始めたそのとき。

閉じ込めた先輩の仲間の人がきた。

「何ですか?」

「これ、鍵。さっきはごめんなさい」

そう言って走り去っていった。
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