恋愛王子の落とし方
「お邪魔します」

宮島くんの家は学校から意外に近く、大きかった。

「親さんとかいないの?」

「仕事」

「お姉さんも?」

「うん」

そっか、お姉さん働いてるんだ。

「ここで待ってて」

宮島くんの部屋に案内された。

イメージとは離れていて、なんだかシンプルだった。

少し経つと宮島くんは戻ってきた。

「沸くまで待っててよ」

「いいよ!沸かさなくて」

「先輩には色々迷惑かけたし、これぐらいさせて下さい」

こいつ、根はいいのよね。

「ありがと」

数分で沸いてしまった。

うちのは凄い時間かかるのに、新しいのだと時間短いのかな?

「先いいよ」

「あ、うん」

「着替えは置いといたから」

「分かった」
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