恋愛王子の落とし方
あの後もチアガールたちが気になっていた。

私だって女子らしい格好したい。

でも、このキャラをつくったのは私自身だ。

だからどうしようも出来ない。

このキャラをやめたい。

見た目も中身もクールなのかもしれない。

でも、心の奥には女子っぽくなりたいという気持ちがあった。

それを押し殺したのは私。

あれ?

なんで今さらこんな事…………?

鞍田くんかな、もしかして。

鞍田くんが思い出させてくれたんだ。

私は私を大切にしてなかった。

「………ありがとう」

鞍田くんの背中に向かって呟いた。
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