Romantic love
そういえば、これは、そらくんに再会したあの日に、お母さん達から聞いた話だけど。

私はやっぱり、小さい頃、そらくんのお嫁さんになると言っていたんだそうだ。

そらくんも「うさぎとケッコンする」なんて言ってたみたい。

小さい頃のことは、最近少しずつ、思い出してきた。

それは、そらくんも同じらしい。

むしろ、幼い頃のことを、2人共なんで完全に忘れていたのか、不思議で仕方ない。

でも、私がほんの少しだけ覚えてる近所のお兄ちゃん、あれはもしかしたらそらくんだったのかな、なんて思う。


ラーメン屋への道を、手を繋いでのんびり歩く。

「うさぎちゃんの手、冷たくて気持ちいい」

「あー、さっきまで冷たいジュース飲んでたからかな」

「いいな、もうないの?」

「ごめん、飲み終わって捨てちゃった」

「まじか、走って喉乾いたし、自販機でなんか買おうかな…………あ」

そらくんが、ふと足を止めた。

「どしたの?」

「ちょっと、寄り道しない?」
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