“愛”の色は、何色ですか?
第1話
第1話
白杖の先から伝わる、
いつものアスファルトの感触。
危険な物は無い事が分かっていても、
私の足取りはとても重たかった。
このまま・・ケンカしたままは・・やっぱり良くない。
仲直りしないと・・。
なっちゃんに・・ちゃんと謝ろう・・・。
昨日は感情的になってごめんって・・。
ちゃんと涙を流さないで言おう・・。
そして・・もう1度、
私の想いをちゃんとぶつけよう・・・・。
“コンッ”
「・・・・・。」
白杖の先の感触に反応して、
ゆっくり腰を下ろす。
・・・・うん・・植木鉢だ。
白杖が当たった先、
3つ横並びした壺だと認識して、
アパートに帰ってきたと分かった。
「・・・・・・・・。」
そのままゆっくりと私達の部屋、
103号室へ向かう。
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