“愛”の色は、何色ですか?
俺も右手を出してそれを掴み、
立ち上がらせてもら・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・。」
・・・立ち上がらせてもらった。
「中原先生。
この子ってひょっとして・・?」
ちょっとは心配してくれてもいいのに、
真田さんは俺には全く目もくれず、
中原先生に首根っこ掴まれてブルブルと震え、小声で何かを呟いているその男を見ていた。
「申し訳ございませんでした。
うちの施設で生活しているタロウです。」
「良かったじゃないですか見つかって。」
「ええ・・すみません。ちょっと目を離すとすぐ脱走して街を徘徊するん・・。」
「あぁぁああおあ!!!」
「あ!コラッ!!」
タロウは無理矢理、中原先生の手をほどくと施設の中へ走って行った。