“愛”の色は、何色ですか?
――――――
「・・・・無いです。」
「こっちもだ・・・。」
真田さんが“うん”と頷く。
「・・後は早苗が見てる分で最後だな。」
「望みは薄いでしょうね・・。」
「・・・・・・もういい。
小西・・行こう。」
「はい・・・・。」
“諦め”と共に、覚悟は決まった。
真田さんも俺と同じ様な気持ちだと伝わったので、席を立ち・・・
“ガチャリ”
席を立ち上がって出ようとしたところで、
早苗さんが入ってきた。
「・・・どうだった?」
「・・・・・・・・・・・・・。」
真田さんの問いかけに、
早苗さんが首を横に振る。
「・・・・・・・じゃあ行ってくる。」
「・・・・・・・。」
「・・・?」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・どけよ。」
早苗さんが真田さんの前に立ち塞がる。
その顔はずっと俯いていた。