“愛”の色は、何色ですか?
「・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
「・・・ミハル・・・・“腕輪”・・
・・・大事・・してた・・。
いつも・・部屋で大事・・
・・腕輪・・触ってた・・・。
僕・・いつも・・・見てた・・・。」
「・・・・・。」
「ミハル・・腕輪・・壊れた・・・。
ミハル・・泣いてた・・・・。
ミハル・・悲しそうだった・・・。
だから・・園長先生・・教えてもらった。
だから・・僕・・作った・・・
・・ミハル・・あげた・・。
ミハル・・・・・また泣いた・・。
でも・・また・・笑ってくれた・・。」
「君が子供から大人へと成長していく中、
いつも君の心の中にはミハルちゃんがいたんだね。」
「・・・ミハル・・ナツコ・・一緒・・
・・家・・出て行った・・。
・・園長先生・・中原先生・・
・・ずっと手・・振ってた・・。
僕も・・窓・・・・隠れて・・
・・ずっと見てた・・・・。
ミハル・・僕に・・・・
手・・振ってくれた・・。
大きく・・大きく・・
手・・・振ってくれた・・。」
「ミハルちゃんはナツコちゃんと二人で生活を始めて、
“ステファン”というパン屋さんで働き始めた。
・・・・君を逮捕した後、園長先生や中原先生に改めて聞き込みして確認したよ。
君が頻繁に施設から脱走するようになったのは、その頃からだったって。」
「・・・・ずっと・・見てた・・・・
・・・ミハル・・・頑張ってた・・。
僕・・・応援・・してた・・・・。」
「それで手紙を書くようになったのかな?」
「・・・ミハル・・家・・いた時・・
・・点字の・・手紙・・
嬉しそう・・読んでた・・・。
机・・手紙・・重なってた・・。
だから・・勉強した・・・。
点字・・ミハル・・
・・・喜ぶ・・・思った・・。
何回も・・点字・・練習した・・。
何回も・・手紙・・届けた・・。
でも・・ナツコ・・見られた・・。
・・郵便受け・・入れた所で・・・
・・僕の事・・馬鹿にしてきた・・。」