“愛”の色は、何色ですか?


「それにしても・・・・ミハルちゃん・・大丈夫かな・・?」


早苗さんはやっぱりミハルの事がずっと気になっているのか、

今日はジョッキが空くペースがいつもよりだいぶ遅かった。



「大丈夫だよ。

今日移してきたけど、
あの子の足取りはしっかりしてた。」


真田さんは今日検察に引き渡したミハルの様子を話してくれる。


簡単な事では無いけど、

現実を受け入れ、そして自分が犯してしまった事と向き合う。


・・・彼女はきっとそれが出来ると、

珍しく真田さんが少し熱を入れて俺達に説いてくれた。



多分こんなにも力が入ってるのは・・・


「早苗さん、ほら飲みましょ。

『お前がそんな暗い顔してたら俺が困る』
って真田さんも言ってるし。」


「は?何言ってんだお前。」


「顔見ただけで分かりますよ、相棒。」


直後、“調子に乗るなバカ”と頭を叩かれる。


でもそのやり取りを見ていた早苗さんが、笑いながら一気にジョッキを飲み干してくれた。



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