“愛”の色は、何色ですか?
「真田さん、どうしてルームメイトがいるって分かったんですか?」
「女の子の一人暮らしにしてはこの部屋は広すぎるってのと、
被害者がフードファイターじゃない限り、あの冷蔵庫はでかすぎるってのと・・・。」
真田さんが部屋の隅、
コンセントの差し込み口を指さした。
「あれって携帯の充電器だろ。
スマホ用と・・もう1つはガラケー用か。
・・久し振りに見たな。
とにかく、充電器が2つ差さってるのに、
長さん達が机に並べてくれてた遺留品の中には、粉々に砕かれたスマホが1つしか無いから。」
俺が死体や凶器の金属バットに気を取られてる間に、もうそんな所まで目を付けていたのか・・・。
ってあれ?ちょっと待てよ。
「消防隊が駆けつけた時に部屋の中にいたって・・どういう状況だったんですかね?
普通火事が起きたら一目散にそこから逃げるはずなのに・・。」
「自力で消火しようとしていたのか・・
もしかしたらその子も殺されそうになっていたのかもな・・。
まぁ早苗を待と・・。」
“ブー!ブー!”
「え?もしかして早苗さん?」
「あいつ・・サイレン鳴らして病院までぶっ飛ばしたんじゃねぇだろうな。」