“愛”の色は、何色ですか?
――――――
「ミハルー!ナツコー!
サトシから手紙が届いたよ。」
「ホント!?見せて見せて!!!」
「・・・・。」
サトシお兄ちゃんはすぐに手紙を送ってくれた。
「二人にそれぞれ手紙書いたようだよ。
はい、こっちがナツコ宛で、
こっちはミハル宛。」
「わぁ~!サトシお兄ちゃんの字だ!」
なっちゃんは興奮が伝わる声を上げながら、早速手紙を読んでいるようだった。
「あの・・園長先生ごめんなさい。
読み上げて頂けますか?」
「その必要は無いよ。」
「え・・?」
「右手出して。
自分の部屋でゆっくり読むといいよ。」
園長先生の手から手紙が渡される。
その感触だけで・・私は泣きそうになっていた。
「・・・点字・・・。」
「あいつ、いつの間に・・・。
ミハルの為に、
こっそり勉強してたみたいだね。」