“愛”の色は、何色ですか?
――――――
「ミハル・・・。
高校卒業後についてなんだけどね。」
「はい。」
「一応うちは18歳未満っていう規則があるけど、
それはあくまで健常者の子達の話だ。
障がいを持っている子供は引き続きここにいてもいいんだからね。」
「・・・はい。」
「どうしようか?
目が見えないミハルをここから出すという事に、こちらとしてはためらいがある。
でも・・君だっていつまでも子供扱いされるのは嫌だろう?」
「園長先生・・。
今日まで育ててくれたご恩は一生忘れません。
だからこそ、私はここから卒業します。」
「・・・・・・うん。
そう言うと思った。」
「どうなるか想像がつかないけど、
社会に出て、全盲の人でも出来ることがあるんだって、たくさんの人に証明したいです。」
「分かった。・・・・でもやっぱり本音としては不安なんだよなぁ・・。
ちゃんと生活出来る?」
「それは・・・・私も不安は同じですけど・・。」