“愛”の色は、何色ですか?


「なっちゃん・・どこにいるの?
なっちゃん・・・なっちゃん!」


“何かが燃えている”


そう思った途端、私は必死に部屋中を歩き回ってなっちゃんを探した。


自分の寝室・・・いない・・。


なっちゃんの寝室・・・・もしかしたら寝ているのかも・・。


そう思ったけど、
布団の感触の上、人の感触は無かった。



「・・ゴホッ!ゴホッ!!」


体感したことの無い苦しさが全身を包む。

焦げ臭い煙が鼻の中に入ってくる。


「ゴホッ!!ゴホッ!!」


逃げないと・・でも・・・

まだなっちゃんがこの部屋のどこかにいるかもしれない・・・。



「なっちゃ・・ゴホッ!!
どこ・・ゴホッ!ゴホッ!」



“火事”が起きてしまっていると確信した瞬間・・・

体がフローリングの床に倒れ・・・













< 75 / 170 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop