私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
なんで知っている?
佑司がいないところでやっていたのに。

「だからタダの知り合いですって!
知り合いでも連絡先くらい、交換するでしょう!?」

「もー、怒った!
あんな奴、ブロックの上削除だ!」

ガタッと勢いよく椅子を立ち、佑司はリビングに向かって行く。

「ちょっ、待ってください!」

慌てて後を追ったものの、一瞬早くテーブルの上に置かれていた携帯を彼が掴んだ。

「なに勝手なこと、しようとしてんですか!」

必死に取り返そうとするが、彼はするりするりと私の追撃をかわしてしまう。
それでも、ロック解除ができないから大丈夫だと思ったんだけど……。

「安座間駿、これだな」

「えっ、ちょっ、なに勝手にロック解除してんですか!」

「そんくらい、簡単だろ」
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