私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「マジで!?」

彼をはじめ、周囲がざわめく。
それほどまでにこの頃は、私と佑司はセットにされていた。

「京屋部長。
八木原、帰るとか言ってますけどいいんですかー」

「帰りたい奴は帰らせればいいじゃないか」

吐き捨てるようにそれだけ言い、佑司はさっさと歩きだした。
慌てて周囲の人間が追う。

「なんがあったか知らんけど。
じゃ、八木原、お疲れ」

「お疲れ様です」

二次会へ行く人たちがいなくなり、はぁーっと大きなため息が漏れる。
早くこの場を離れたくてすぐにタクシーを拾った。

「お嬢ちゃん、彼氏と喧嘩でもしたね?」

「え?」

心配げに運転手から声をかけられ、慌てて顔に触れる。
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