私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
顔を掴まれたかと思ったら、がっつりと唇を食われる。
私の中に入ってきた佑司が、甘い感覚を引きずり出していく。

「そんなに可愛いと朝からサカっちゃいそうになるだろ。
チーに殴られたくないから我慢するけど」

「えっ、あっ」

「朝メシ食べたらすぐに出るぞ。
夜の飛行機には乗らないといけないから、時間ないし」

「そうですね」

佑司が着替えはじめ、私も着替える。

……ほんとは。
シてもよかったのに、なんて思っていたのは内緒。

朝食を食べてネットで調べ、門司港へロケ地巡りに出た。

「ほんとだ。
あの映画と一緒」

携帯の画面に出した場面と見比べながら、歩いて回る。
駿とは来なかったロケ地巡りだけど、佑司とは来られた。

「ほら、チー。
あの女優みたいに台詞言って」
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