私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
なんですか、それをムービーにとって後で見る気ですか。

「嫌ですよー」

「えー」

口ではふて腐れながらも、佑司は笑っている。
きっと私も笑っていることだろう。

「佑司」

「なに?」

眼鏡の影に、笑い皺がのぞく。

「いつか……なんでもないです」

「え?
なになに、気になるだろ」

「内緒です。
ほら、焼きカレー食べるんですよね?
お腹空きました」

足早に歩きだした私をすぐに佑司が追ってくる。

――子供と一緒に来たいですね。

飲み込んだその言葉はいつか、現実になると信じている。
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