私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「どうしてチーは、そんなに鈍感なの?」

「……ごめん」

恋愛に鈍い自分が嫌になる。

きっと、好きと言われて恋愛感情などなにもわからないまま付き合ったのが間違っていた。
でも私は彼が嫌いじゃなかったし、どっちかといえば好意を持っていた。
だからきっと、付き合ううちに好きという気持ちが、恋愛感情というものがわかると思っていた。

「……もういいよ」

はぁーっ、とまた彼の口から重いため息が落ちる。
もう何度、こうやって彼にため息をつかせたことだろう。

「別れよ、僕たち」

泣き笑いの、彼の顔。
私があんな、顔をさせている。
わかっているけれどなんと答えていいのかわからない。

「チーのことは好きだけど。
でももう、疲れたんだ。
チーと一緒にいるの。
……チーは僕を、傷つけてばかりだから」
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