私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
ふわとろのスクランブルエッグはカリカリに焼いたベーコン付き。
グレープフルーツのサラダにヨーグルト。
今日のパンはクロワッサンでやっぱりジャムは三種類並ぶ。
飲み物は牛乳というよりミルクと、たぶん絞りたてオレンジジュース。
キッチンにジュースプレッソがあったから。

「平日も朝から豪華ですね」

「普通だろ」

いや、普通じゃないって。
私の平日の朝ごはんは、トーストだけですよ……。
スパダリ様にとってはこれが、当たり前なんだろうか。

とはいえ、美味しく料理をいただく。
朝からちょっと食べ過ぎな気がしないでもないけど。

後片付けは食洗機にお任せ。
キッチンにはお鍋も入るビルトイン食洗機がある。
一昨日、並んで洗い物をしたのはなんだったんだと思うけど、きっとしたかったからとかそんなどうでもいい理由に違いない。

「んじゃ、行くか」

佑司はネクタイを締めベストを着て、ジャケットは腕に掛けていた。
私だって薄いカーディガンだから、ジャケットありは暑いだろう。
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