狐と鈴の音いつまでもฅ^•ﻌ•^ฅ
草の香
夏の晴れた空、草の香りが風に乗って流れていく。
16歳少女は呟いた。


「あなたは今、何をしていますか?」



その少女の名は、如月 雅楽(きさらぎ うた)
今から6年前、雅楽が十歳の時のこと。

……………………………………………6年前…………………………


雅楽は友達と一緒に森を探検しに行き、はぐれてしまった。
だんだん暗くなっていく視界の中、雅楽は一人で泣いていた。

その時、森の中から声が聞こえた。

その声に導かれるようにして、雅楽は森の中へと進んで行った。
何分がたっただろうか、あの声はそんなに遠くはなかったのに、、、、、と、雅楽が思い始めた頃、目の前に神社が見えてきた。
草木が生い茂り、もう何年も前に使われなくなったようだ。
だが、神社自体は綺麗で、まだ使えそうだった。
その時神社の後ろから、白い毛並みを持ったキツネがゆっくりと歩いてきた。

「コー、、、、ン」

その狐は一声鳴くと、少し進んだところで止まり、「ついてこい、」と言うふうに雅楽を見た。

雅楽が近ずいて行くと、狐は進み出した。
時々雅楽を振り返る。
が、雅楽が追いつくと歩いていってしまう。
雅楽は「私がついてこれてるか、見てるのかな?」と思った。
暫く狐についていくと、雅楽が知っている道に出た。
雅楽は狐にお礼を言って家に帰った。
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