俺、鈴木かずやは生徒と不倫しています。
今日の研修が終わり、バスに乗って宿泊に帰るとき


たまたま、まりなと席が隣になった。


「疲れたね」

と言って、肩に頭を乗せる。


「これって、後ろ見えてないよな。ドキドキしないか?」




と言いながら俺はまりなの細くてちょっと焼けた脚を触る。



少し感じているまりながかわいい。
触るたびに熱くなっていくまりなの身体。


「声出したら、どうなるか分かってるよな?」


と囁くとビクッとして反応する。


その反応に、俺の胸も熱くなってくる。

俺の手は彼女の身体を求める。



スカートからパンツのゴムまでたどり着き中まで行こうとした時



「ねぇ、先生」





と声をかけてきたのは学校一かわいいと噂されている例の生徒だ。
顔色が悪かった。



まりなには申し訳ないが席を離れ生徒の看病をしなくてはいけなくなってしまった。



ホテルに着くころには歩けないほどになっていた。
緊急用に借りていた一室に生徒を寝かせ、体温計と氷枕を用意した。


しばらく、寝ている生徒の横で仕事をしていた。


コンコンと扉をたたく音。


出ると


ななせとまりなだった。


「どうした?」


「いや、先生、ごはん買いに行く時間ないかなっと思って買ってきたんだ。
あと、消火にいいやつとか適当に入っているからよろしく」


と言ってコンビニの袋を渡してくれた。

「おう、ありがとう」

というと笑顔であいあい~っと言って部屋へと二人とも戻ってしまった。

二人はきっと、何気なく買ってきてくれたんだろうと思うが、久しぶりに売るっと来てしまった。


席に戻ると、もぞもぞと動き出す。


「大丈夫か?」


と聞くと


うんと頷く。




熱を測ると平熱に戻っていた。



「今日はここで寝てな」


と言って席を立とうとした時、右腕をつかまれた。



「なに?」




少し自分でも冷たかったかと思いながらも聞くと




「もう少し、そばにいてほしい」



と言われた。


「平熱に戻ったんだし大丈夫だろう」


とごまかして手を布団の中に入れてあげた。



「先生、私、先生のこと好きなんだ」




いきなりの告白に驚いたが



「ありがとう。でも、俺、おじさんだし、第一、結婚しているし、大切な家族がいるから気持ちには答えられないな」




と断ると


「そっか。分かった。」


としょんぼりして布団に潜ってしまった。




「冷蔵庫の中に市川と田口がお前に消火のいいゼリーとか買ってきてくれてたから食べたかったら食べろよ」



と言い


「また、なんかあったらフロントに電話して」



そして、部屋を出た。




もし、この状況がまりなだったらと考えると




付きっきりで看病していたんだろうなと思った。


部屋に帰り、携帯を開くと

奥さんからのメール。


「女子生徒ばっかりでにやつかないように」


警告メールだった。



しかし、俺はトーク履歴をさかのぼり
メッセージを送った。



今からもう寝るわ



と送るとすぐに既読が付き




だめ。



の返事。


だめ。を生で聞きたくて



だったらばれないようにおいで





と送ると5分後

コンコンと音がする。



開けるとちょっと子犬顔のまりなが目をうるうるさせながらこっちを見ていた。
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