俺、鈴木かずやは生徒と不倫しています。
「久しぶり」


と言うと

「そうだね」


と案外そっけなく返された。



「まりな、忘れ物とか嘘やろ」



と言うと


あちゃーっという顔で


「なんで、バレてた?」



と舌をペロッと出す。




もう、先生と2人になれないと思って」



と寂しそうな顔をする。


確かに、まりなと二人きりで会ったのはあの、生物準備室以来だった。
そして、俺は年末で忙しくて、なかなか時間を作ってあげることができなかった。




「仕事が忙しかったからな。ごめん」


と謝ると



「いいよ」



と簡単に許してくれた。



俺たちはいつもの場所に向かった。



今日は一段と寒い。

俺の手は冷え切っていた。

まりなの手は温かかった。



だからもっと、温かいまりなの太ももには挟んで温めてもらった。
男子は、永遠の夢だろう。
俺は叶ってしまった。



「あったかいな」



と言うと、まりなは微笑んでくれた。


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