俺、鈴木かずやは生徒と不倫しています。
電話を切って公園のベンチに座る。





まりなの言葉にショックを受けたが、

奥さんには怪しまれたが



それでも、俺はまりなとの関係を終わらせるつもりはなかった。



俺はずっとまりなとも一緒に歩んでいきたいと思っている。



しばらくして、家に戻った。















新学期。


久々の学校はなんだかだるかった。


みんな、まだ正月気分が抜けていない。


なんだか数キロ太ったようにも見える先生がちらほら。





1月。

まりなと学校で過ごせるのも、2か月。
正確に言えばあと1か月もない。





今日もまりなの七ん背は遅刻ギリギリで職員室の前を通っていく。



でも、まりなはマフラーで顔を隠してこっちを見ないようにしていた。



きっと、このまえ、もう、送らないっと不意に言ってしまった
言葉をずっと気にしているのだろう。


本当に俺はあの日以来まりなとは連絡を取っていないが何度トーク履歴に行ったか口が裂けても言えない。




今年初めの仕事は予想外に忙しく、学校中歩きまわっていた。


夕方になってもその忙しさはやむことはなかった。


ちょっと休憩したくて俺は購買でジュースを買って生物準備室へと向かった。


近づいていくと扉の向こうに人影が見える。



扉をガラガラっと開けると


まりなが立っていた。

俺はいつも通りのトーンで



「おーあけおめ」


っと言うとまりなはさっきとは打って変わって

ニコッと笑った。



教室の奥を見ると今日は珍しく、先生たちがいた。


なんで、よりによっているんだよ

っと思いながらお気に入りの席に着くと
何かを察知したのか教室から出ていった。




俺は、まりなと二人きりになりたいという感情がいっぱいで
もう、きょの仕事は放棄することに決めた。
帰って今日は家ですると決めた。




帰る支度をしていると
何もしゃべらなかったまりなが口を開く



「もう帰るの?」


っと寂しそうな声で。




「もう帰るの?って迎えに来たんやろ?」



っと言うと、再び、まりなはにこっと笑って教室を何も言わずに出て行った。
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