闇に溺れた天使にキスを。
総長
「俺の未央〜!今日もおはよ…って、最近元気ないけど何かあったのか?ちゃんと寝てる?」
いつも通りの朝。
ちょうどベッドから起き上がった時、お兄ちゃんは私の部屋に入ってきた。
相変わらず彼は起こしにくるけれど。
私の表情を見るなり、お兄ちゃんはふざけるのをやめる。
「おはよう…大丈夫、寝れてるよ」
なんていうのは嘘。
ここ最近、寝不足が続いている。
その理由はただひとつで。
図書室で神田くんと連絡先を交換して以来。
彼から連絡がこず、学校にも来なくて会えない日々が続いていた。
それも数日間なんかではなく、今日で一週間になる。
そのため、不安な日々が続いていた。
何かあったんじゃないかって。
何度も私から連絡しようと思ったけれど、待っていてほしいと言われたから。
その言葉を信じて待っていた結果、一週間も経っていた。