闇に溺れた天使にキスを。
【ありがとう。白野さんにそう言われて嬉しい。
でも今、授業中じゃないの?】
ドキッとした。
今は授業中の時間帯なのに、彼からの連絡が嬉しくて思わずすぐに送ってしまったのだ。
きっと彼からの連絡を待っていたと言うことを、バレてしまったことだろう。
【うん、授業中だよ。】
ここで嘘をついたところで、意味がないと思ったから。
素直に認める私。
【白野さん、悪いことしてるね。
でもすぐ返信がきて嬉しかった。】
だって神田くんの連絡をずっと待っていたから。
不安だった心が一気に溶かされ、安心感が胸いっぱいに広がって。
なんて返信しようか考えていたら、続けて神田くんからメッセージが届いた。
【どうしよう、今すごく白野さんの声だけでも聞きたい。】
ドキッと胸が高鳴った。
神田くんからの要望。
それも、私の声が聞きたいって。
ストレートな言葉に、思わず顔が熱くなるのがわかった。