アナログ恋愛
誰かの、気配がした。
「-…?」
ぼやけた視界はゆっくりとクリアーになっていく。
あぁ…あたし、また寝ちゃったんだ。
最近少し寝不足だったしなぁ…。
そこまで考えた後、ハッと時計を見る。
「…セーフ!!」
黒板の真上にかけられた時計は、4時25分を示していた。
今日こそは、手伝いに行くまでに終わらせようと思っていたのだけれど、仕方ない。
昨日みたいに先輩が早く終わってくれればいいけど…、
そう思いながらプリントに目を落とす。
「…っ!」
『ちゃんと寝て、疲れをとること!!』
見覚えのある黄色い付箋には、
あのときと同じ綺麗な字が並んでいた。