あの空を飛ぶ鳥のように
さらわれた姫探しと決戦の時
道を歩いていると、後ろから「誰か!助けて!!」という声が聞こえ、私は刀に手をかける。
10歳ぐらいの女の子をモンスターの群れが襲っている。私は、すぐさま刀を抜き、モンスターの群れに飛び込んだ。素早くモンスターを倒していく。
「アイシクル!」
シャインが杖を振ると、空から大量の氷柱が降りかかりモンスターを一気に倒していく。私は少女を抱え上げて、シャインやメルがいる方へ遠退く。そして、少女に今のうちに逃げるように促した。
「かっこいい…私も大魔導師になりたかったなぁ」
私は、シャインに憧れて黒魔導師になって見たことがある。しかし、剣術士よりも成果が伸びず威力も出ないため、剣術士に戻ったのだ。
「何言ってんの。私だって、狂戦士になりたかった…」
シャインも私に憧れて剣術士になってみたことがあるらしいが、私と同じ理由で黒魔導師に戻ったらしい。
「まぁ…剣術士も楽しいんだけどね」
私が言うと、シャインは「確かに、黒魔導師でも楽しいよ」とうなずいた。
「…ルシア!」
メルの叫び声が聞こえた刹那、私の体が宙に吹き飛んだ。激しい痛みが身体中を駆け巡る。
「……っ。い、たい…」
「モンスターの一撃でこんなにボロボロになるなんて…シャイン!私がルシアの傷の手当てをする。その間にモンスターを片付けて!」
そんなメルの声を聞きながら、私は気を失った。