あの空を飛ぶ鳥のように
浜の村を後にし、歩き続けていると見覚えのある森に入った。その時、モンスターに襲われそうになっている少年を見かけて素早い動きでモンスターを一撃で倒す。
「…久しぶりだね。優真(ゆうま)…」
私は昔に住んでいた村で、私に良く懐いてくれた少年、優真に微笑んだ。優真は、長老の孫だ。
「あ!ルシアお姉ちゃん!…よし、村に行こうよ」
優真は、私を引っ張って村に連れて行こうとする。
「優真、引っ張らないで…分かっているから」
そう言うと、優真は掴んでいた手を離してシャインとメルを見つめた。
「…とりあえず、長老に会いたいんだけど…」
「分かった。こっちだよ」
私たちは優真の後に続いて村に入り、長老の家に向かって歩き始める。その途中、地鳴りのような咆哮が村中に響き渡った。
「……モンスターだ!」
村の入口にモンスターの群れが居る。しかし、どこかモンスターの様子がおかしかった。
「……自我を失っている…まずい!暴走状態だ…早く止めないと死人が出る!!…すでに怪我人が出てるから!その子たちも助けないと…!」
メルが珍しく慌てた様子で私たちに叫んだ。私とシャインは、武器を構える。そして、私は群れの中に突っ込んだ。シャインも魔法でモンスターを倒していく。