あの空を飛ぶ鳥のように
無事テストに合格し、私たちは3人でギルドを作ることになった。しかし――。
「ギルド名どうする!?ギルマスは?サブマスは!?」
シャインが騒いでいる。私はシャインに「分かったから落ち着いて」と大人しくするように促した。
ギルマスとは『ギルドマスター』の略。サブマスとは『サブマスター』の略である、と受け付けの男性に教えてもらった。
「…ギルマスは私がするから、サブマスはシャインかメルがして」
「じゃあ、私がサブマスになる」
メルが落ち着いた声で言う。私は「分かった」とうなずいた。
「……ギルド名は?」
私が問いかけると、2人は頭を抱えた。
「どうしよう……」
シャインは顔を上げて、私とメルを交互に見た。
「……そうだ!『天ノ川』とかは?」
「どうして?」
シャインは、私を見つめ「ルシアは、夏のようで燃える炎のような赤髪」と言い、次にメルに目を移し「メルは、冷静だし青髪だから夜のイメージが」と言って一旦口を閉じる。
「そして、私は金髪。名前はシャイン。だから、星とか月のイメージ。だから、『天ノ川』」
こうして、私たち『天ノ川』は誕生した。