先生と準備室
なんて思ったけど、私の口からは

この言葉しか出なかった。

私は正門に立っている先生を無視して、

抜かすように歩く。

「いや…ちょっ!藤井!」

私を追いかけるように、後ろを歩く先生。

だけど

「え!?大倉先生?!なんでいるの?
やったー!先生の顔見れたから今日幸せ!」

先生はみんなの人気者だから、登校してくる

生徒に声をかけられ、足止めをくらう。

それからは先生が門に立っていると、

話題になり、私が追いかけられる事は

なかった。
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