先生と準備室

凍りつく保健室

また、保健室に戻ってきた。

「藤井さん、横になるなら横になって。
キツかったら座ってていいよ」

「座ってていいですか…?」

「全然いいよ。体あっためてね。」

先生は私のお腹に湯たんぽを置いてくれ、

正面に座る。

「ごめんね」

「え?」

「その…指…」

「あ、いや…そんな。むしろ
マシになったので…」

「大倉先生に、嫉妬されちゃうかな笑」

その一言が耳に入った瞬間に、

周りの空気が凍りついた気がした。

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