先生と準備室
「先生。これ良いんですか?」

先生のそばに寄り、小声で聞く。

すると

「ん?良いよ。藤井だし…」

「え?」

私だから?

「いや、何もない!早く書け!」

「あ…はい」

先生が顔を背けて言った。

私は答えを書き、先生にチョークを返した。

それから、いつも通り授業を受けて

しばらくすると、終わりを知らせるチャイムが

鳴った。

「起立。礼。」

男子の学級委員が号令をかけ

「ありがとうございましたー」
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