先生と準備室
「準備できた?」

後ろの席で荷物をまとめ終わった先生が

顔を出した。

「あ、はい。これだけです。」

先生の手には私と同じようなハンドバッグが

あった。

「あ、貸して?バッグ。」

「え?」

良いから、と先生にバッグが渡った。

「すいません…」

「ううん。ブランケットもあるし。
立てる?」

先生が体を支えてくれ、立ち上がり

バスを出た。

「うわぁ…寒ッ…」

外は雪で真っ白。

< 294 / 417 >

この作品をシェア

pagetop