先生と準備室
幸せにする。

なんて言葉俺には言えない。

なんて言ったって藤井とは同級生だし

先生と違って大人じゃないし、何もかもが

負けたと思った。

「やった。んふふ。
勝った、で良いのかな?」

他の女子生徒相手では見せないような

笑顔で、

勝った。なんて言ってる先生は

大人のはずなのに、どこか子供っぽかった。

「あ、俺と話したいことってこれ?」

先生と話すのが楽しくて、本来の話を忘れて

いた。

「あ、違います!」

「じゃあ、なに?」

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