先生と準備室
10分もしないうちに中川先生を連れた

黒田くんが戻って来た。

「藤井さん!大丈夫?!」

中川先生が私に近づき、様子を伺う。

「大丈夫です…目眩するだけですから…
すいません…自分で歩いて戻ります」

歩いて戻る、そう自分で言ったのに

体が動かなかった。

「歩かせない。俺の背中乗って。」

先生が私の腕を自分の肩に回し

無理やり私を乗せた。

「せんせ!降ろして!大丈夫だって…」

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