先生と準備室
「そうします」

「うん」

ブランケットの掛かっている膝に片手を置き

通路側にある肘置きに肘をついて寝ようと

する。

すると、ブランケットの上にある手が

繋がれてブランケットの中に入る。

驚いて先生の方を見ると

「ごめんね。俺がこうしてたいんだ…」

先生が少し寂しそうに言った。

今日が過ぎたら先生から話しかけてもらえ

ないなんて思ってもいなかったから、

私は先生の寂しそうな顔の理由が分から

なかった。

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