先生と準備室
なんでだろ…

授業で聞いてたはずなのに、全然違う声。

優しくて、聞いてるだけで幸せな感じ。

だけど今…声を聞くのは正直、辛かった。

「…藤井…今まで……」

慌ててスニーカーを靴箱に入れ

その場を走って去った。

「藤井…!」

今更、謝るの?なに?悪かったって?

ごめんって?今、聞きたくない。

せっかく卒業式なのに…

実はあの日からずっと黒田くんとも

口を聞いていない。

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