先生と準備室
「藤井〜!頑張れ〜!お前ならいけるよ!
俺に繋いでーー!」

私は最後の力を振り絞った。

先生にバトンを渡し、みんなの元へ戻る。

戻って息を整えながら先生を見る。

先生は大人気ない、なんて言葉を覆すくらい

のスピードでトップを走り、アンカーに

バトンを渡していた。

「ハァ…久しぶりに走った…
藤井、速いな!」

先生が私の横で膝に手をつき、言った。

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