インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
ずっと幼馴染みで一緒にいるのが当たり前だったし、私たちが男女の関係になるなんて考えたこともなかったけど、結婚って……夫婦になるって、そういうことなんだ。
私と結婚すると言い出したってことは、尚史はそのつもりなんだよね?
経験のないことだから幼馴染みの尚史とでも不安なのに、知り合ったばかりの好きでもない男の人とそうなろうとしていたなんて、いまさらながら自分が恐ろしい。
「モモ、どうした?始めるぞ」
「あっ……うん……」
妙なことを考えてしまったせいで、尚史が隣にいることに緊張して心臓がドキドキと大きな音を立て始める。
もしかしたらまたこの間みたいに後ろから抱っこされるのかもと思いながら、少し間隔をあけて隣に座った。
「じゃあ今日は海賊のアジトに潜入して海賊王のお宝ゲットするぞ」
「おー……」
尚史はさっきまでとは別人みたいな楽しそうな顔をしてゲームを進める。
私の予想に反して、尚史は至って通常運転だ。
仮想カップル中の二人の距離感とか空気がリセットされて、仮想カップルになる前の幼馴染みの状態に戻っている気がする。
それはそれで全然かまわないのだけど、そんな尚史の態度に私の方がしっくり来ないような気がして、何度も首をかしげた。
私と結婚すると言い出したってことは、尚史はそのつもりなんだよね?
経験のないことだから幼馴染みの尚史とでも不安なのに、知り合ったばかりの好きでもない男の人とそうなろうとしていたなんて、いまさらながら自分が恐ろしい。
「モモ、どうした?始めるぞ」
「あっ……うん……」
妙なことを考えてしまったせいで、尚史が隣にいることに緊張して心臓がドキドキと大きな音を立て始める。
もしかしたらまたこの間みたいに後ろから抱っこされるのかもと思いながら、少し間隔をあけて隣に座った。
「じゃあ今日は海賊のアジトに潜入して海賊王のお宝ゲットするぞ」
「おー……」
尚史はさっきまでとは別人みたいな楽しそうな顔をしてゲームを進める。
私の予想に反して、尚史は至って通常運転だ。
仮想カップル中の二人の距離感とか空気がリセットされて、仮想カップルになる前の幼馴染みの状態に戻っている気がする。
それはそれで全然かまわないのだけど、そんな尚史の態度に私の方がしっくり来ないような気がして、何度も首をかしげた。