インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「わかんねぇって……何が?」

「好きだからキスしたんだよ!俺はずっとモモのファーストキスが……ってか、モモが欲しかったんだよ、悪いか!」

「……おーまいがー……」

おおぅ……なんてことだ。

私のファーストキスはずっと前から尚史に狙われていたのか?

物好きにもほどがある!

まさか初物好き……?

おまけに私が欲しかっただって?!

「もしかして……尚史の欲しかったお礼って、私だったの?!」

「そうだよ!今頃気付いたのか、このバカ!超絶鈍感!!」

「そんなの気付くわけないじゃん!」

「そこは気付けよ!それに俺は最初からモモを他の男にくれてやるつもりなんてねぇわ、ずっと好きだったからな!仮想カップル作戦だってな、八坂さんとデートする前に俺に惚れさせようと思ったから乗ったんだよ!モモに俺を男として意識させて、俺に触られることに慣れさせて、モモが俺じゃないとダメってなるように仕向けたの!わかったか!」

「えぇぇ……何それ……」

思ってもみなかったことを次々と暴露され、私の脳はキャパを遥かにオーバーして大パニックを起こしている。

完全な鯖落ちだ。

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