インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
結婚したら『いつか子どもができたら』という話題になるのは当たり前のことなのだろうけど、今の段階で私たちは子どもができるどころか、まだ子どもを作るという行為にさえ行き着いていない。
いずれは私たちも『早く赤ちゃん欲しいね♡』などと言いながら、当たり前のように子作りに勤しんだりするんだろうか。
そんなことを考えていると頭に血が昇り、尚史の言葉が右から左へと私の耳をすり抜けて行く。
まさかこの流れで『子ども作っちゃおうか』なんて言わないよね?
尚史のことは好きだし、抱きしめられるのもキスも嫌いじゃない……って言うか、ちょっと気持ちいいかなと思ったりするようにもなったけれど、その先に進むのはまだ心の準備ができていない。
今夜いきなり迫られたらどうしようとか、拒んだら尚史を傷付けちゃうかなとか、とりとめもないことを考えながらビールをグビグビ飲み干した。
空になったビールの缶をテーブルの上に置くとカコンと高い音がして、尚史は少し驚いた様子で私を見た。
「あれ?もう飲んだのか?」
「ちょっと……喉が渇いてたから……」
「ふーん?俺ももうちょっと飲みたいし、おかわり持って来るかな」
いずれは私たちも『早く赤ちゃん欲しいね♡』などと言いながら、当たり前のように子作りに勤しんだりするんだろうか。
そんなことを考えていると頭に血が昇り、尚史の言葉が右から左へと私の耳をすり抜けて行く。
まさかこの流れで『子ども作っちゃおうか』なんて言わないよね?
尚史のことは好きだし、抱きしめられるのもキスも嫌いじゃない……って言うか、ちょっと気持ちいいかなと思ったりするようにもなったけれど、その先に進むのはまだ心の準備ができていない。
今夜いきなり迫られたらどうしようとか、拒んだら尚史を傷付けちゃうかなとか、とりとめもないことを考えながらビールをグビグビ飲み干した。
空になったビールの缶をテーブルの上に置くとカコンと高い音がして、尚史は少し驚いた様子で私を見た。
「あれ?もう飲んだのか?」
「ちょっと……喉が渇いてたから……」
「ふーん?俺ももうちょっと飲みたいし、おかわり持って来るかな」