インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
おやぁ……?

尚史の手の感触が気持ち良くて、まぶたが重くなって、さらに頭がぼんやりしてきた。

「私も限界……」

「……え?限界って……モモ?」

尚史のその声を聞いたところで私の意識はプツリと途絶えた。

どうやら先におネムになったのは私のようだ。



翌朝、寝返りを打とうとして肌に違和感を覚えた。

なんだかいつもと部屋着の肌触りが違うような……?

目を閉じたままでお腹の辺りに触れて、何も着ていない事に気付いた私は、カッと目を開いて布団の中を覗き込む。

えっ?!なんでパンツ一丁?!

私の部屋着はいずこへ?!

布団をしっかり抱え込んでキョロキョロしていると、すぐ隣から強い視線を感じた。

気のせいか、その視線がとっても痛い。

おそるおそるそちらを見ると、尚史が上半身裸で横になったまま、枕に頬杖をついて私の方をジーッと見ていた。

「お、起きてたの……?」

「起きてたのじゃねぇよ、この痴女め」

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