インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「ちっ、痴女って私が?!そっちこそ私が寝てる間に部屋着脱がせて、やらしいことしたんでしょ!」

「俺はなんもしてねぇわ!部屋着はモモが勝手に脱いだんだろ!むしろ脱がされたのも、やらしいことされたのも俺だからな!」

「ええっ?!」

ゆうべの記憶を必死に手繰り寄せてみたものの、尚史が水を持ってくると言って部屋を出た辺りからまったく何も覚えていない。

かろうじて覚えているのは、雑誌のグラドルが巨乳だったことと、やたらと部屋が暑かったことくらいだ。

「全然覚えてないのか?」

「まったく……。何がどうしてこうなったか、説明していただいても……?」

「はぁ……。そんなことだろうとは思ったけどな。いいか、耳の穴かっぽじってよーく聞けよ」

尚史の口から事細かに語られたゆうべの私の奇行は、とても聞くに耐えないものだった。

まさかこの私が、そんなわけのわからんエロいことをするなんて……!

穴があったら入りたい……いや、むしろ地中深くに穴を掘って永遠に身を隠したいくらいだ。

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