インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「たぶんいないと思うけど、一応聞いてみる。キヨの店の常連さんにも、エレクトーン弾ける知り合いはいないかってダメ元で聞いてみたら?」
「そうだな。もし誰かいたら、お願いして来てもらってお礼すればいいか。プロに頼むって手もあるし、そういう事務所みたいなのがないか、あとで調べとく」
それからしばらくして必要な家具や家電、雑貨などの相談が一段落すると、尚史は缶に残っていたビールを飲み干して、カーペットの上にゴロリと寝転がり大きく伸びをした。
「昨日今日といろいろ忙しかったな」
「これからまだまだ忙しくなるけどね」
「モモ、疲れただろ?」
「少しね」
本来なら何か月もかけて準備するところを、ほんの数週間で済ませてしまおうとしているのだから、疲れるのも無理はない。
だけどこの修羅場のような忙しさを乗り越えた先には、尚史と二人きりの新婚生活が待っているのだと思うと、なんとか頑張れそうな気がする。
「モモ」
ビールを飲みきってテーブルの上に缶を置くと、尚史が私を呼んだ。
「ん?」
まだ何か相談し忘れたことがあったかなと思いながら振り返ると、尚史は私に向かって両腕を伸ばし優しく微笑んだ。
「そうだな。もし誰かいたら、お願いして来てもらってお礼すればいいか。プロに頼むって手もあるし、そういう事務所みたいなのがないか、あとで調べとく」
それからしばらくして必要な家具や家電、雑貨などの相談が一段落すると、尚史は缶に残っていたビールを飲み干して、カーペットの上にゴロリと寝転がり大きく伸びをした。
「昨日今日といろいろ忙しかったな」
「これからまだまだ忙しくなるけどね」
「モモ、疲れただろ?」
「少しね」
本来なら何か月もかけて準備するところを、ほんの数週間で済ませてしまおうとしているのだから、疲れるのも無理はない。
だけどこの修羅場のような忙しさを乗り越えた先には、尚史と二人きりの新婚生活が待っているのだと思うと、なんとか頑張れそうな気がする。
「モモ」
ビールを飲みきってテーブルの上に缶を置くと、尚史が私を呼んだ。
「ん?」
まだ何か相談し忘れたことがあったかなと思いながら振り返ると、尚史は私に向かって両腕を伸ばし優しく微笑んだ。