インスタント マリッジ～取り急ぎ結婚ということで～

安心して結婚式に来てもらいたいので、今夜はキヨに会って、私たちは大丈夫だと報告することにした。

仕事が終わったらいつものように１階のエレベーターホールで落ち合う約束をして別れ、それぞれの職場に向かう。

オフィスに入って席に着くと同時にリナっちが近付いてきた。

「おはようございます」

「おはよう」

リナっちは何か聞きたげな顔をしている。

きっとパーティーでの一件が気になっているんだろう。

「土曜日はありがとう」

「いえ……なんか逆にお二人に申し訳ないことしたかなって……すみません」

リナっちは心底申し訳なさそうに深々と頭を下げた。

せっかく私たちを祝おうとしてくれたのに、余計な気を遣わせてしまってこちらこそ申し訳ない。

「そんなことないよ、私は嬉しかったから。まぁ、とんだサプライズもあったけどね。あのことに関しては二人でちゃんと話して、一応解決したから大丈夫だよ。心配かけてごめんね」

「モモ先輩は悪くないですよ！悪いのはあの女です！」