インスタント マリッジ～取り急ぎ結婚ということで～
お隣の伊藤さんの奥さんの葉月(はづき)さんはとても面倒見がいいお姉さんのような人で、『何かわからんことがあったらいつでも相談してな！隣なんやし、なんもなくても遊びに来て。今度一緒にタコ焼きしよ！』と言って連絡先の交換までしてくれた。

一人っ子の私は昔から優しいお姉さんに憧れていたから、葉月さんが親切にしてくれることがとても嬉しい。

葉月さんは２か月後に出産を控え、溜まりに溜まっていた有給も使って、今週から少し早めの産休に入ったのだと言っていた。

ご主人は仕事で帰りが遅くなることが多く、出産を間近に控えた葉月さんを夜遅くまで一人にしておくことをとても心配しているそうだ。

私もお腹の大きな妊婦さんが隣に住んでいると言うだけで、なんだかドキドキする。

隣に住むことになったのも何かの縁だと思うし、困ったときには少しでも力になれるといいなと思う。


水曜日は仕事のあとに尚史と二人で病院に足を運び、院長の奥さんと牧師さんでもある前の院長に会って結婚式の打ち合わせをした。

結婚式の支度をするためにじゅうぶんな広さがあるということで、支度部屋として外来病棟にある内科の処置室を貸してもらえるそうだ。

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