インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「神様でも仏様でもなんにだって誓えるけど、まずはモモに誓う。俺は死んでもモモを愛し続ける」
尚史が仏様になってどうする。
仏様になって愛されるより、生きている尚史に普通に愛されたい。
「できるだけ長く一緒にいたいから、元気で長生きしてよね」
「わかった、モモがそう言うなら300歳まで生きる」
「300歳って、妖怪か!」
「愛の化身と言ってくれ」
私たちは笑いながら何度もキスをして、次第に熱く火照る肌に触れ合い、心と体をお互いの熱でいっぱいに満たして、抱きしめ合って眠りに就いた。
金曜日の朝、二人で一緒に家を出て駅に向かって歩き始めると、尚史は「そういえば」と呟いたあと、少し考えるそぶりを見せて「やっぱいいか」と言った。
「話しかけたことをやめられると気になるんだけど」
「ん?あー……でもいまさらって感じだけど……聞きたい?」
「だから何を?」
「八坂さんのこと」
今となってはどうでもいい話だけど、その後どうなったのかはやっぱり気になるので一応話を聞いてみると、八坂さんは先月の末日だった一昨日で予定通り退職したそうだ。
尚史が仏様になってどうする。
仏様になって愛されるより、生きている尚史に普通に愛されたい。
「できるだけ長く一緒にいたいから、元気で長生きしてよね」
「わかった、モモがそう言うなら300歳まで生きる」
「300歳って、妖怪か!」
「愛の化身と言ってくれ」
私たちは笑いながら何度もキスをして、次第に熱く火照る肌に触れ合い、心と体をお互いの熱でいっぱいに満たして、抱きしめ合って眠りに就いた。
金曜日の朝、二人で一緒に家を出て駅に向かって歩き始めると、尚史は「そういえば」と呟いたあと、少し考えるそぶりを見せて「やっぱいいか」と言った。
「話しかけたことをやめられると気になるんだけど」
「ん?あー……でもいまさらって感じだけど……聞きたい?」
「だから何を?」
「八坂さんのこと」
今となってはどうでもいい話だけど、その後どうなったのかはやっぱり気になるので一応話を聞いてみると、八坂さんは先月の末日だった一昨日で予定通り退職したそうだ。