インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
女の子には興味がないのに断りきれず付き合って、相手の方から別れ話を切り出してくるように仕向けていたのでは?
だけどこれが本当なら、もし私と八坂さんがうまくいけば尚史は失恋することになる。
気持ちを伝えることはできないから、せめて八坂さんの恋がうまくいくように後押しをするつもりでいるのだとしたらやるせない。
「あのー……一応聞いておくけど、尚史はホントにそれでいいの?」
「何が?」
「もし私と八坂さんがうまくいったら、尚史は失恋することになるんだよ?」
尚史は眉間にシワを寄せて険しい顔をした。
もしかして私にも誰にも知られず胸に秘めておきたかったのかも。
そうなったときのことを考えるとよほどつらいのか、尚史は何も答えない。
「ごめんね、気付かなくて。尚史、ホントは八坂さんが好きなんでしょ?」
「……はぁっ?!ちょっと待て、なんでそうなる?」
「だって尚史はゲームを我慢してもいいくらい好きだから、八坂さんを守りたいんだよね?そうじゃなかったらこんな面倒なことに付き合ってくれるわけがないもん」
尚史は右手で顔を覆ってうなだれ、深いため息をついた。
バレてしまったらしかたがないとか、できれば知られたくなかったと思っているんだろうか。
だけどこれが本当なら、もし私と八坂さんがうまくいけば尚史は失恋することになる。
気持ちを伝えることはできないから、せめて八坂さんの恋がうまくいくように後押しをするつもりでいるのだとしたらやるせない。
「あのー……一応聞いておくけど、尚史はホントにそれでいいの?」
「何が?」
「もし私と八坂さんがうまくいったら、尚史は失恋することになるんだよ?」
尚史は眉間にシワを寄せて険しい顔をした。
もしかして私にも誰にも知られず胸に秘めておきたかったのかも。
そうなったときのことを考えるとよほどつらいのか、尚史は何も答えない。
「ごめんね、気付かなくて。尚史、ホントは八坂さんが好きなんでしょ?」
「……はぁっ?!ちょっと待て、なんでそうなる?」
「だって尚史はゲームを我慢してもいいくらい好きだから、八坂さんを守りたいんだよね?そうじゃなかったらこんな面倒なことに付き合ってくれるわけがないもん」
尚史は右手で顔を覆ってうなだれ、深いため息をついた。
バレてしまったらしかたがないとか、できれば知られたくなかったと思っているんだろうか。